こいし商店
小石さん

GCAを卒業してからの経歴を簡単に教えて

学校に斡旋していただいた地元の老舗楽器店に就職して8年目に独立しました。

ショップを始めようと思ったキッカケは？

楽器店時代はリペア以外の業務も多かったのですがリペアに専念した方がより多くの方々のお役に立てるのではないかと思ったのです。また地元の音楽シーンの後進育成の意味も込めて若いミュージシャン、バンドマン達のサポートが出来ればと常々考えておりました。

始めるにあたって苦労した事は？

とにかくお金が無かったのでいかに低予算で開業するかは本当に苦労しました。修理に必要なパーツ等も仕入れのルートを確保するまでは入手が大変でした。

広報活動は何をしたの？

広報はSNS、主にTwitterとFacebookでした。あとは定期的なリペアブログの更新です。地元の音楽スタジオやライブハウスにチラシを貼っていただいたり実際にライブに訪れて出演者に名刺を配ったりなどですね。あとは口コミで自然と広まっていきました。

出店場所の決め手と結果は？

駅やバス停から徒歩数分という交通アクセスの良さも理由ですが一番は家賃が安かった事です。狭い店舗ですがとにかく資金が乏しかったので固定経費を最小限に抑えるのが最重要項目でした。雑居ビルの2階という目立たない場所ですが結果的に隠れ家的なお店というイメージが定着しました。また楽器店時代の常連さん達から独立後も変わらずお仕事をいただけたのはとても有難かったです。

軌道に乗ったと感じたのは始めてどのくらいの頃？

3年目くらいでしょうか。ギターのリペアショップと言うと怖いイメージがまだまだ強いのでまずはどなたでも気軽に入れる雰囲気作りを心掛けました。 あとは宣伝と割り切って開業当初は利益度外視の低料金で仕事を請け負っていました。職人としてはほぼ無名でしたのでまずは自分の仕事を見てほしいという思いだったのですがおかげでリピーターさんが増えました。

学校で勉強した事は何が役に立った？

すべてが役に立っています(笑)　強いて挙げるなら電動工具の安全な使い方、リスクの少ない確実な作業手順、必要最小限の道具でリペアをする方法などでしょうか。ネットには落ちていない丸秘テクニックや先生方の神技を間近で見る事ができたのも大変有益でした。それまで苦手意識のあった電装回りも講義を重ねる毎に謎が解けていき、ギター史の講義は楽器店時代の接客時に大いに役に立ちました。

学生時代の自分に声をかけるとしたら何てかける？

先が見えなくて毎日不安だよね。でも将来リペアショップで生活できるようになるから耐えろ！

入学を検討している方へのアドバイスを一言お願いします。

楽器業界への就職もしくは転職を希望されている方、あるいは単純に自分の理想のギターを作りたいという方。ここには最強最高の環境が整っています。学費はそれなりにしますが金額以上の価値がありますよ。自信を持ってお勧めします。